LDK
図: LDK

家を建てるのもプロジェクトマネジメント

今回建てた家の間取りは4SLDKで、特徴としては1階と2階に自分と妻用の仕事部屋を設けている。
いずれも小部屋だが、リモートワークや趣味のために要件として不動産会社に伝えて、提案に含めてもらった仕様になる。

仕事部屋1
図: 仕事部屋1

その他にも叶えたい仕様や避けたい仕様、予算やスケジュールの制約条件などは、要件としてまとめて事前に不動産会社に伝えていた。
各要件は優先順位として、MUST(必須)、WANT(あると良い)、MUST NOT(必ず避ける)に分類した。
(この要件の伝え方は、システム開発の外注等で用いる提案依頼書を参考にした。)

不動産会社はその条件を満たす間取り等を提案し、それに対して我々がフィードバックを繰り返して、最終的に建てる家の仕様が決まった。
フィードバックは各要件の費用見積もりなども判断材料になる。

設備のフィードバックの様子
図: 設備のフィードバックの様子

このようにあらかじめ要望をまとめて、提案とフィードバックを繰り返す形にすると、手戻りが少なく、不動産会社の担当者も進めやすいと言っていた。
逆に、設計を変更できないタイミングで要望を出されて揉めることもあるあるだそうだ。

また、家を建てる上で不動産会社だけでなく、仲介やオプション工事の業者も関わってくる。
家づくりはそういったプレーヤーと、メールや対面での打ち合わせ、電話等で連携しながら進めていく。
不動産会社や仲介の担当者も動いてくれるが、発注者である自分が主体的に動かないと希望に沿ったものにしづらい。
完成した家に住むのは自分なので、プロジェクトマネージャーのように振る舞っていく必要があった。

基本的にコミュニケーションは言質として残るメールを使う様子
図: 基本的にコミュニケーションは言質として残るメールを使う様子

オプション工事に注意

建築条件付き土地の不動産は、建てられる家の仕様に制限があるため、それを補うオプション工事を別の業者に依頼する。
具体的にはカップボード(食器棚)やカーテンレール、網戸、窓格子、エアコン、防草シートなど、多岐にわたる。
不動産会社と提携している業者であれば、スケジュールや図面等を共有されるため、建築作業と平行して作業し、引き渡しまでに完了してもらえる。

ただ、やはり別会社なので、こちらで指揮する必要があった。
オプション工事の業者はカタログベースで話ができるため、必要な項目を指定して見積もりを依頼する。
ただ、何度か見積もり項目の変更や修正を依頼している内に連絡が遅くなり、催促する必要があった。

さらに施工時期についても、不動産会社と連携する手はずが、実際にはこちらが確認するまで動かず、引き渡し日の午前中まで工事することになった。
(これについては不動産会社も確認不足だと思う。)

太陽光発電設置の提案も依頼していたが、現在も連絡が無いので改めてこちらから依頼することはないだろう。

受け入れ検証もやる

建物が完成したらそこで終わりではない。
基本的には引き渡し前の「立ち会い」というタイミングで、契約に含めた要望が満たされれているか、施工に不備がないかをチェックし、問題があれば引き渡しまでに直してもらう。
この際、不動産会社の担当とチェックを行うが、見落とすこともある。私の家も後から次の問題が発覚した。

  1. 玄関周りの下水のにおい
  2. 外コンセントが指定した種類ではない
  3. 電動シャッターを操作できるコンソール・リモコンがない

1.は塩素っぽいにおいであったため、立ち会い時には無視していた。
しかし、引き渡し後もにおいが強く、原因を探すと玄関水栓の排水管の接続部分にある隙間がにおいの元であった。
その隙間はホームセンターで購入できるゴム製のアダプターを取り付けることで塞ぐことができ、自力で解決した。
ただ、玄関水栓の取り付け方自体がお粗末であるため、不動産会社や施工業者に対応してもらうこともできたと思われる。

水栓排水管ガバガバ接続部の様子
図: 水栓排水管ガバガバ接続部の様子

2.と3.はこちらでは容易に解決できないため、不動産会社と交渉し、不動産会社側で解決に動いてもらった。
(契約の内容を満たせていないので当然対応してもらえるとは思っていたが、引き渡し後なので不安はあった。)

家を建てるポイント

知見として、家をいつか建てるかもしれないのであれば、欲しい家の仕様に思いついたらメモしておくと良い。
いざ不動産会社に伝えるタイミングで洗い出そうとしても、家の様々な箇所について考える必要があるため、ヌケモレが出やすい。

仲介も含め、不動産会社はそのビジネス上、家を売るまでの流れを短くしたい。
そのために契約の期日や要望を伝えられる期日など、家を建てる上で様々な期日がある。
その期日には意思決定に必要な時間は与えられているが、遅れると検討が足りないまま意思決定をする必要があり、その結果微妙な家が建ってしまう。

また意思決定に必要な情報が足りない場合、質問することも多々発生する。
それが期日直前に発生すると、質問することを諦めてしまい、後悔の元になったりする。
そのため意思決定のボールが来たら、まずは質問事項がないかチェックしておくことも大事になる。

まとめ

結論、家づくりもシステム開発と同じように進められるし、システム開発と同じような楽しみを見いだせたことを伝えたかった。
特に、発注者として自分の要望をふんだんに盛り込める機会は仕事でもなかなか無く、その多くが実現できたことは素直に嬉しい。
私がまた家を建てることはないかもしれないが、それでも家づくりという「ものづくり」は楽しかったので、いろんな人におすすめしたい。